これからはインターネットの力はますます影響力が強くなっていくことが想像できます。それだけに近頃、ネット右翼とでもいうべき存在の発言が、戦争など全く知らない若い世代の感情だけを煽り右傾化するのを危惧します。
原因となっているのが小泉首相であり、町村外相であり、安部晋三です。たとえ私見であろうと、これらの人物が語れば国民に多大な影響を与えるのは間違いなく、中国、韓国が噛み付く口実を与えるだけでも国益を損ねるのは分かりきったことです。
侵略戦争でなかった云々、ポツダム宣言云々、東京裁判云々するのであれば、それは現在の日本と世界の関係を根底から覆すものであります。歴史を検証してみれば確かに誤認や不公正があり、敗戦のどさくさに紛れたようないいかげんな決定もあります。
私も一方的に日本が侵略目的で始めた戦争ではないと思うし、東京裁判も国際法に則ればいかにいいかげんな裁定であったかは認識していますが、だからと言って国を代表するような人物が発言出来ることではありません。
心底そう思っているのなら、まずそこから外交の力を使って認識を変えてもらうようにするべきであり、時間をかけても一つ一つ間違いを訂正することができてからの話です。そういった努力もせずに、都合のいいように解釈して個人の心の問題だなどと言い逃れても通用しないのではないでしょうか。
いたずらに若者たちの心を煽るような言動は慎まなければ、日本は再び戦争を正義の戦いだなどと信じる者たちに支配されるでしょう。のど元過ぎれば暑さを忘れるようでは困ります。いつになったら人類は過去から学習するようになるのでしょうか。