原油の価格が過去最高値を更新しています。オペックは増産体制を打ち出していますが、中国などの需要増を見込んだ投機筋の買い付けなどもあって、しばらくは下がる要因がありません。
最も消費の多いアメリカの埋蔵量は枯渇寸前ですが、私は中東などの埋蔵量もすでにピークを過ぎているのではないかと疑っています。埋蔵量などというものは推定であり、保有会社の資産評価が下がれば株価も下がりますから、そうとう多目に発表しているのではないでしょうか。近い将来突如枯渇する油田が多発することだって有り得ます。
ロシアはコスト高でしたが、値段が高いのでペイできています。生産は当分は頭打ちだといいますから、下がる要因はなく、原油価格は高止まりとなる可能性があります。アメリカがなりふり構わずイラクを攻めたのも、そのあたりの計算からだと思います。
原油の値段が上がれば関連商品も値上がりしますので、景気に影響が出るのは当然ですが、私はもっと別の見方をしています。高いとはいえ、原油価格はミネラルウォーターより安いので、アメリカなどでは文字通り湯水の如くタダ同然に消費をしてきたわけですが、高くなればもっと大切に大事に使うようになるでしょう。
リッター3キロとか5キロとかの車を乗り回すことが馬鹿馬鹿しくなり、30キロも走る車を使えば、それだけ地球温暖化防止に役立ちます。ゼネラルモータースを始めとするアメ車が販売不振になるのは当然のことです。無資源国日本の省エネシステムがこれからの世界の模範になるような気がします。
広大な国で拠点構築が分散してしまうような国よりも、狭いけれどエネルギーを効率良くまわせるような日本とでは競争にならないのではないでしょうか。属国日本の政治力は三流ですが、経済力はまだまだトップを走り続けられるように思います。