喧嘩が始まって、殴り合っているのを見つけたら、普通は二人の間に分けて入って、取りあえず殴りあうのだけは止めさせて、お互いを冷静にさせて、事情を聞くなりするのが常識ってものだと思いますが、コンドリーザの考え方は、相手が二度と立ち上がれないほど痛めつけるまで待ってから、やおら強い方の手を挙げて勝者宣言をさせようという、いわばレフリーの役をしようというわけですか。思惑通りいきますかね、ヒズボラは手強いですよ。そう簡単にギブアップするとは思えない。時間がかかればかかるほど、世界世論は弱者の味方となります。ここでもアメリカの論理は破綻している。
多分それはアメリカが世界の警察として、紛争が起きたら強大な武力を持って制圧してきたという自信からきているのかもしれないが、過去の歴史を検証してみても分かるとおり、一時的に制圧だけはしたかもしれないが、それでその国が平和になったという例は一つもない。属国になって平和ボケした例なら一つだけある。もちろん日本のことです。
アメリカという国は過去から学習する能力に欠けているのだろうか。圧倒的な武力で一時的に制圧しても、一人の人間も残さず殺してしまわない限り、民族性は蘇るもので、貧者の武器としての無差別なテロがはびこり、勝者の思い通りの平和など迎えられるはずもない。ベトナムはどうだったのか、アフガンはどうなるのか、イラクも泥沼、そしてレバノン。
しかし、アメリカとは反平和主義国家だとすれば納得のいく話で、こうして世界のどこかで戦争があったほうが儲かる。仲裁などしないで、どんどん派手にやってもらえばイスラエルに輸出できる。コンドリーザが仲裁を手控えている理由もわかる。我々はそんな国の属国ですから、平和なんて軽々しく口にしないほうがいいかもね。空しいだけ。