アメリアという翻訳者ネットワークが主催している、スピリチュアル・エンデバー翻訳プロジェクトサイトから、会員の方が翻訳された心温まるスピリチュアルな短いお話を転載しています。
路上の石 作者不明 翻訳ホシノさん
昔、ある王が領内の道に大きな丸い石を置かせた。
そして、この大きな石をどけようとする者があるかどうか、隠れて見ていることにした。
王お抱えの商人の中でも特に裕福な者たちや、廷臣らが通りかかったが、石をよけて通るだけだった。
こんな障害物を道から取り除いておかないなんて、と強い語調で王を非難する者は大勢いたが、誰一人として、その大きな石を動かそうとする者はいなかった。
次に、野菜の入った大きな荷物を背負った農夫がやって来た。
その男は、石のところまで来ると荷物を降ろし、石を道の脇に運び出そうとした。
そしてさんざん押したり引いたりした挙げ句、とうとう、石をどけることができた。
農夫が野菜の荷物を背負ったとき、あの石があった場所に、財布が落ちているのを見つけた。
財布の中には、たくさんの金貨と王からの手紙が入っていた。手紙には、この石を道からどけた者に金貨を与える、と書いてあった。
農夫は、他の多くの人々が決して気づかないことを学んだ。
どんな障害も、自分の境遇を好転させるチャンスなのだ。
原文は
こちらです。対訳形式になっていますので、翻訳の参考になると思います。